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シザース講座

鋏の基礎知識

名は体を現わす
「鋏」のネジを外すと「金」と「夾」に分かれます。「金」は金属、「夾」は挟(はさ)む。従って鋏とは、金属で挟んで切る道具というなぞときです。言われてみればなるほど!身近かなものほど意外と知らない。そこで鋏の再発見…

単純は精密である
刃と柄とネジ―何だ単純なものじゃないか…いやいや、単純な構造だからこそ、刃の材質、そり、研磨、本体の形、握り、ネジの形やしめ具合など一筋縄ではいかない。
大別すると「鋏」の基本型は3タイプです。
(1)はストレートタイプ。鋏の原点とも言うべきタイプ。鋏の正統派。
(2)は柄になだらかなカーブを施し、指孔に面取り加工を採用。作業性の良さとフィット感で抜群の人気です。
(3)は柄の中ほどに山型のふくらみをもたせたコブタイプ。指の力のかかりが良く、刃先1/3で仕事をしがちな方に最適です。

気まぐれな美容師の指
●人の顔形がそれぞれ違うように、美容師の指の動きも人によって千差万別。その多様な指の動きに対応するために鋏の形状にも様々な工夫がなされています。
(4)ウェーブタイプは、一見変哲のない鋏に思えますが、これが曲者、環指孔と拇指孔を相反する方向へウェーブを持たせ、使用者の多様化にフィット。基本をマスターして、自分なりのカッティングのバリエーションを追究したいという方へ…おすすめ。

刃は鋏の命
●人間歯が駄目になったらオシマイ…なんて言われますが、鋏にとっては笑い事ではありません。まさに命とりです。
●鋏の刃の形状には、蛤の殻のような曲面を持った(1)蛤刃と、刃先先端を斜めにカットした(2)段刃の二種があります。共に際立った違いはありませんが、印象としては(1)細作りの日本刀、そして(2)は重厚なアーサー王の剣のイメージでしょうか。

昔は鋏、今はシザー
●近ごろは何でもカタカナがはやりです。今時「鋏」などと言えばオクレテルゥ! でも、鋏に限って言えばこの「オクレテルゥ」は意外と的を得ているのです。
●かつて鋏の素材と言えば「鉄」、ところが今や事情が異なります。ステンレスの開発をはじめとして、様々な素材の長所と短所をうまく混ぜ合わせ第二第三の素材を生み出しているのです。そんなわけでここでは“シザー”と呼んでみましょうか。

シザーの素材は何ですか?
●現在シザーに用いられている素材は様々ですが、単独で使われることはありません。複数の種類の素材を混合することで、各素材の短所を押さえ、集合体としての長所を引き出すねらいです。近ごろの企業の経営体勢と似てますよね。ワンマンはハヤラナイ…
試みに単独素材の長所と短所を見てみましょう。

素 材 長 所 短 所
・鉄 切れ味がよい さびやすい
・ステンレス さびない、やわらかい 切れ味が保たない
・コバルト 強靱 折れやすい
・モリブデン 粘り強く、やわらかい
・バナジウム鋼 粘り強く、やわらかい
・セラミック 硬い 研磨ができない

●こう見てくると単体で完全な素材というのは無いものだということがわかります。(4)と(5)は一見欠点が無いように思えますが、単体としての形成力に乏しく合金の際の補助材として使われます。

混血は優良児を生む
●植物の世界での品種改良は永い歴史があり、近年のバイオ技術の進展は驚異的です。「スーパーアロイ鋼」は、数種の単体素材の混合によって生まれた第三の素材です。共に抜群の切れ味とその持続性という大きなメリットを、シザーの世界にもたらしました。