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第1幕 aura! on the stge 2015 海外で働く8人のオーラ族。海外の美容事情と出張美容の実際

aura! on the stage in Los Angeles 日本人初のハリウッドユニオンヘアー部門加入を果たした…徳永優子さん「ハリウッド進出の軌跡」「なりきりセレブシリーズ」で様々なヘアアレンジを紹介してくれた、お馴染み徳永優子さん。アメリカで認められた後、サロンと美容学校を経営し、後続育成に尽力。その成功迄の軌跡に、日本とアメリカの美容事情や文化の温度差をさぐる。

3歳から着物スタイリストへの夢を抱いていた。

畳み半畳で、洋服から着物へと着替える…徹底した日本仕込、それは海外で花開く。

少女時代

少女時代は複雑な家庭環境で育ったという徳永優子さん。父の七回の離婚歴。
それにつれて、眠る場所を移すことも多々あったという。過酷な環境は、人を、早くから自身の豊かな夢を育む… 三歳の時に、
生母が残してくれた晴れ着を見て 「いつか自分で着物を着られるようになりたい」という夢は幼な心にも宿る。
早くから着物スタイリストへの思いはふくらむ…それは、当然のなりゆきだったのだろう。
三番目の母はオシャレなひとで、様々な体験談、お化粧や髪結いの仕方など、生活に関わるすべてを教えてくれた。
そんなある日、母から「ほんとは、ね、美容師になりたかったの、でも、家が貧しかったからね。だから子守で家計の手助け…」と いう話を聞き、自分が代わりに美容師になることによって、彼女の夢を叶えてあげたいと、思いはじめる。

着付師

その後、一六歳から習っていた着付師としての腕を極めるべく京都に移り、
師匠の家に住み込み、京のしきたりや風習、立ち居振る舞いなどを教え込まれた。
師匠から、畳み半畳で電気を消し、洋服から着物に自在に着替える特訓を受けた。
その訓練の意味を師匠に問えば「あんたはん、将来、外国へいかはることあるやろ。 日本の文化を伝授しなければならんこともおす、飛行機の中でも降り立つ前に着物に 着替えられるようでないとあきまへんやろ…」
あのとき、お師匠さんの眼には、 優子さん自身の将来が、おぼろげながら見えていたのかも知れないと、今になって思う。
山野ジェーン愛子、川島道子両先生に師事。さらにカットはヴィダルサスーンや トニーガイに学ぶべくイギリスに短期留学。 その後は、京都きもの学院の講師をしながら、フリーランサー。やがて結婚。 同時にブライダルサロン 「ジュミニ」を立ち上げた。ビジネスは軌道に乗っていたが、
離婚を機に二人の娘を連れ、二〇〇一年、憧れの地アメリカに渡る。

ハリウッド進出

人生なにが起こるかわからない。偶然に立ち寄った骨董屋で
乱れたまま放置された古びたカツラを見つけ、
見るに見かねて無償で修復した。
それが居合わせた映画関係者の目に留まる。
これが二〇〇五年公開の映画「SAYURI」の
着物コンサルタントのオファーへと結ぶのである。
同映画がきっかけでハリウッドで本格的に活動するようになり、
マイケル・ジャクソン「This is it」、
ビヨンセが主演のハリウッド映画「DREAM GIRLS」、
「パイレーツ・オブ・カリビアン」などの話題作に参加。
日本人として初めて難関であるハリウッド映画の
ユニオン(ヘアー部門)に加入を果たす。
現在はヘアメイクの傍らサロンと
美容学校(KC ビューティーアカデミー)を経営し、
後続育成に尽力しており、今や世界から渡米してくる
アーティストの登竜門スクールとなっている。


マイケルジャクソンスリラー舞台裏。


ジェシカシンプソン初出演映画ヘアーデザインを手がける。


 

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