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美容室の経費の内訳と目安|計上できる費用・できない費用・削減方法を解説

美容室を経営する上で経費を正しく把握することは、利益の改善だけでなく適正な節税にもつながる重要なポイントです。

今回は、美容室の主な経費の内訳と目安、計上できる費用・できない費用、そして経費を削減する方法について詳しく解説します。

美容室の主な経費と目安

美容室の経費目安  美容室の経営では、毎月さまざまな費用が発生します。

それぞれの項目と売上に対する目安の割合を把握しておくことが、経営状況を正しく診断するための第一歩です。

人件費(売上の40~50%)

人件費は、美容室経営においてもっとも大きな経費項目です。

日本政策金融公庫のデータ(2024年)によると、美容業の人件費は売上の平均45.1%を占めるとされています。給与・役員報酬のほか、退職金・福利厚生費も人件費に含まれます。

 一方、1人経営のサロンでは人件費がゼロになるため、売上の50~60%を所得として確保できる高い利益構造を実現しやすい特徴があります。

 出典:日本政策金融公庫「小企業の経営指標調査

家賃(売上の10~15%)

家賃は、固定費の中で最も大きな割合を占める経費の一つです。

一般的に、売上の10~15%程度が適正水準の目安とされており、この割合を大きく上回る物件は経営を圧迫する要因になります。

家賃が高すぎると、売上を補うために営業日数や営業時間を延ばさざるを得なくなることもあります。

物件選びの段階から、この目安を意識しておくことが大切です。

材料費(売上の10~15%)

材料費とは、カラー剤・パーマ液・シャンプー・トリートメントなど、主に薬剤にかかる費用のことです。

適正値は売上の10~15%
とされており、この割合を大幅に超える場合は改善の余地があります。

仕入れ先を比較・交渉し、まとめ買いで単価を抑えることが、材料費の管理において重要なポイントです。

水道光熱費(月平均2万円程度)

10坪ほどのサロンでは、水道光熱費の目安は月平均2万円程度とされています。

また、ネット回線などの通信費は月5,000円ほど、タオルなどの消耗品費は他の経費項目と比べて比較的小さな割合に収まります。

光熱費は業態やサービス内容によっても変動するため、自店の実績を記録しながら適正値を把握していくことが大切です。

広告宣伝費・その他(全体経費は売上の60~75%)

美容室の総売上から経費が占める割合は、一般的に60~75%とされています。

広告宣伝費のほかにも、通信費・減価償却費・保険料・借入返済なども経費項目として把握しておく必要があります。

これらを合算した経費を管理することで、残りの25~40%にあたる利益部分を正確に把握できます。

各項目を個別に記録・管理する習慣をつけることが、健全な経営の基盤となります。

美容室の経費として計上できる費用

美容室の経費計上できる費用  美容室経営では、業務に関連した支出であれば、幅広く経費として計上できます。

どのような費用が対象となるのかを整理しておきましょう。

業務に直結する支出全般

薬剤費・電気ガス水道代・賃料・給与・社会保険料・福利厚生費は、いずれも経費として計上できます。

また、チラシ・Web広告・予約サイト利用料・看板製作費は広告宣伝費として計上可能です。

1年未満または10万円未満の備品(ドライヤー・タオル・ブラシなど)は消耗品費として計上でき、顧客用雑誌・講習会・セミナー参加費も新聞図書費や技術研究費として認められます。

業務との関連性を意識しながら、漏れなく計上することが大切です。

「家事按分」で一部計上できる費用(自宅兼サロンの場合)

自宅兼サロンとして開業している場合、家賃の全額ではなく、事業用として使用している割合のみを「家事按分」によって経費計上します。

面積比で計算するのが一般的で、例えば月20万円の物件で半分をサロンとして使用している場合、10万円が経費になります。

水道光熱費についても同様に按分が必要です。按分割合の根拠を記録しておくと、税務調査の際にも安心です。

美容室の経費として計上できないケース

どんな支出でも経費として認められるわけではありません。

プライベートとの境界が曖昧な費用は、税務上の問題につながることがあります。

プライベートとの区別がつかないもの

散髪代は通常、経費として認められません。

ただし、芸能人・モデル・ホステスなど、美容と仕事が直結する職業については例外となるケースがあります。

また、店名やロゴが入った制服は経費として計上しやすい一方、プライベートでも着用できる衣服は経費計上が認められません。

 業務との関連性を明確に説明できない支出は、経費として計上しないようにしましょう。

税務調査でのトラブルを避けるため、グレーな支出は慎重に判断することをおすすめします。

美容室の経費を削減する方法

美容室の経費削減方法  経費の内訳を把握した上で、次に取り組みたいのが具体的な削減施策です。

項目ごとに実践できるアプローチを紹介します。

材料費(薬剤・消耗品)|仕入れ先の検討・過剰在庫の抑制

材料費の適正値は売上の10%程度で、15%を超える場合は改善の余地があります。

過剰在庫を抑制するためにも、必要な商材を、必要な量だけ仕入れられる体制を整えることが重要です。

具体的には、通販サイトを活用した仕入れを検討しましょう。

例えば、理美容品の通販サイト「美通販」では、カラー剤・パーマ剤・ヘアケアなどの消耗品から美容機器まで285万点以上を取り扱っており、小ロットでもディーラーより安く・早く仕入れることができます。

>>美通販の商品・価格をチェックする

水道光熱費|省エネ設備への切り替え・契約見直し

LED照明や省エネ型のドライヤー・エアコンへの切り替えは、電気代の削減に効果的です。

複数店舗を運営している場合は、電力・ガスの「包括契約」で割引を受けられることがあります。

 また、タオルはリースではなく購入して店舗で洗う方が、小規模サロンにはコストを抑えやすいでしょう。

毎月の固定支出を一つひとつ見直すことで、積み上げた削減効果が期待できます。

広告費|SNS・無料ツールへの移行

ホットペッパービューティーなどのポータルサイトへの依存を下げ、SNSやGoogleビジネスプロフィールを活用した低コスト集客に切り替えることが有効です。

最終的には、リピーターを増やして広告費を限りなくゼロに近づけることが理想的な経営状態と言えます。

顧客満足度を高める施策に投資することが、長期的な経費削減につながります。

その他業務コスト|ペーパーレス・DX化

予約管理・顧客管理のデジタル化は、紙コストと業務時間の両方を圧縮できます。

DXへの取り組みは、スタッフの負担軽減にもつながるため、経費削減と業務効率化を同時に実現する施策として積極的に検討する価値があります。

美容室の経費に関する注意点

経費の管理を進める上で、あわせて押さえておきたい注意点があります。

過大計上は融資審査に影響する

経費を多く計上しすぎると利益が減少し、金融機関の融資審査で不利になることがあります。

実態に合わない支出(高級家具の全額計上や光熱費の90%以上の経費化など)は、税務調査で問題視されるリスクがあります。

領収書・使用記録・契約書などをきちんと保存しておくことが、リスク回避につながります。

経費はあくまで「業務に関連した適正な支出」の範囲で計上することが、長期的な経営の安定に欠かせません。

まとめ

美容室の経費を正しく把握・管理することは、利益の最大化と安定した経営の実現に直結します。

各経費項目の目安を意識しながら、適正な計上と削減策を着実に実践していきましょう。
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