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美容室の損益分岐点とは?計算方法と黒字化を目指す改善策を徹底解説

美容室を経営していると、「売上はそれなりにあるのに手元にお金が残らない」「毎月どれだけ稼げば赤字にならないのか」と頭を悩ませる場面は少なくないのではないでしょうか。

そのような疑問を解消するための重要な指標が、損益分岐点(BEP)です。

損益分岐点を正しく理解し、自店の数値として把握することで、経営改善のどこから手をつければ良いかが明確になります。

今回は、美容室の損益分岐点の基本的な考え方から具体的な計算方法、黒字化に向けた改善策まで徹底解説します。

美容室の損益分岐点とは

美容室の損益分岐点とは経営改善に取り組むにあたって、まずは損益分岐点の基本概念を理解することが大切です。

固定費と変動費の違いを正しく把握することで、自店の費用構造を数値で見られるようになります。

損益分岐点(BEP)とは

損益分岐点(BEP:Break Even Point)とは、売上高とすべての費用がちょうど等しくなる点、つまり「得も損もしない状態」を指します。

損益がゼロとは、利益は0円でも、仕入れ・家賃・水道光熱費・人件費・税金など運営に必要なすべての費用をまかなえている状態です。

赤字にならないために達成すべき売上高の目安であり、美容室の経営者・店長・独立を目指す方が必ず押さえておくべき経営指標です。

この数値を知ることで、「今月は安全か」「あと何万円売れば大丈夫か」という判断が具体的にできるようになります。

美容室の固定費とは

固定費とは、売上の多い少ないに関わらず一定額が発生するコストのことです。

サロン運営に欠かせない費用であり、主なものとして地代家賃・人件費・水道光熱費の基本料金・減価償却費・広告宣伝費・保険料などが挙げられます。

人件費は原則として固定費に分類されますが、歩合給の割合が多い場合は変動費として把握することも可能です。

家賃は最も重要な固定費の一つで、一般的に技術売上の10%以内に抑えることが目安とされています。

これを超えてくると経営の圧迫要因になりやすいため、注意が必要です。

美容室の変動費とは

変動費とは、売上に比例して増減する費用のことです。

美容サロンでは、カラー剤・パーマ液・トリートメント剤などの材料費(原材料費・仕入原価)が代表的で、施術回数が増えるほど変動費も増加します。

具体的には、薬剤・材料費(売上の約10%)、カード決済手数料(売上の約3%)、水道光熱費の使用量分(売上の約2.5%)なども変動費に含まれます。

固定費と変動費を正確に区分することが、損益分岐点を正しく算出するための前提条件です。

美容室の理想的な費用構造

美容室の損益分岐点の構造損益分岐点を正確に把握するためには、自店の費用が業界全体の目安と比較してどの位置にあるかを知ることも重要です。

 一般的な目安として、材料費(変動費)は5~10%、人件費(固定費)は45~55%、家賃(固定費)は10~15%、広告宣伝費(固定費)は5~10%とされています。

美容室の営業利益率は一般的に15~20%程度とされており、自店の費用がこれらの目安を大幅に超えている場合は改善が必要なサインです。


 各費用のバランスを定期的に見直しながら、固定費と変動費の最適な構造を保つことが黒字経営の維持につながります。

美容室の損益分岐点を計算する方法

美容室の損益分岐点の計算方法損益分岐点は、決まった手順に沿って計算することができます。

確定申告書や会計ソフトのデータを用意した上で、以下のステップで算出してみてください。

ステップ1|固定費と変動費を分類する

まず、すべての経費を固定費と変動費に分類します。確定申告書や会計ソフトのデータを見ながら、各費目がどちらに該当するかを整理してください。

固定費の主な例:
人件費(固定給・社会保険料)、地代家賃、リース料、減価償却費、月額固定の広告宣伝費、通信費、水道光熱費の基本料金など
変動費の主な例:薬剤・材料費、店販商品の仕入原価、歩合給・業務委託報酬、水道光熱費の使用量部分、クレジットカード決済手数料など
水道光熱費は基本料金部分が固定費、使用量に応じた部分が変動費という「準変動費」の性質を持つため、一貫した基準で分類することが重要です。

曖昧に処理するとコストの実態が掴みにくくなるため、分類方針は統一して継続することをおすすめします。

ステップ2|変動費率と限界利益率を計算する

次に、変動費率と限界利益率を算出します。変動費率は「変動費 ÷ 売上高」で求め、限界利益率は「1 − 変動費率」で算出します。

 限界利益率が高いほど、売上が増えたときに利益が出やすい「儲かる体質」のサロンと言えます。

   例えば、月売上80万円・変動費12.4万円の場合、変動費率は15.5%、限界利益率は84.5%となります。

ステップ3|損益分岐点売上高を算出する

最後に、固定費と限界利益率を使って損益分岐点売上高を求めます。

計算式は「損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率」です。

固定費56万円・限界利益率84.5%の場合、損益分岐点売上高は約66.3万円となり、現在の月商80万円はこれを上回るため黒字経営と判断できます。

 目標利益を出したい場合は「(固定費 + 目標利益)÷ 限界利益率」で必要売上高を逆算できます。

毎月20万円の利益を確保したい場合は、 (56万円 + 20万円)÷ 84.5% = 89.9万円 となり、約90万円の売上が必要です。

美容室の損益分岐点を下げる施策

損益分岐点を把握したら、次はその数値を引き下げるための施策に取り組むことが大切です。

固定費の削減・変動費率の低減・売上向上という3つのアプローチから解説します。

固定費を削減する施策

家賃が技術売上の15%を超えると経営リスクが増大すると言われており、契約更新時や空室率が高いエリアでは家賃交渉が通りやすくなります。

一等地から少し離れた立地に移転し、SNSや広告を活用した集客に切り替える方法も有効です。

電力会社やプランの見直しにより月数千円〜数万円の削減が可能で、LED照明や省エネ型エアコンへの設備投資は初期費用がかかるものの、長期的に大幅な光熱費削減につながります。

人件費を削減する場合は、品質低下やスタッフのモチベーション低下・離職率上昇に注意が必要で、強引な削減より生産性向上を優先した最適化の視点が重要です。

不要な保険やサブスク契約など、売上や顧客満足度に直結しない支出から優先的に圧縮を検討することも効果的です。

変動費率を低減する施策

カラー剤やパーマ液の余剰作成による廃棄は、日々積み重なる見えにくい損失です。

スタッフ間で薬剤の使用量を統一し、計量ツールを導入して数値で管理することで材料ロスを防ぐことができます。

大容量仕入れへの切り替えや、使用頻度の低い商材を人気アイテムに絞り込むことで、在庫管理の効率化とコスト削減を同時に図れます。

美通販のような業務用専門サイトを活用すれば、さまざまな美容材料をまとめて仕入れることができ、コスト削減と在庫の安定化を同時に進められます。
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売上の向上に役立つ施策

客単価を上げるためには、髪質改善トリートメントやヘッドスパなどの高付加価値メニューを導入し、カウンセリングで一人ひとりに最適な提案をすることが重要です。

店販品の販売も客単価アップに大きく貢献し、損益分岐点を引き下げる効果的な施策の一つです。

>>美通販の店販アイテム特集はこちら

そのほか、客単価アップの方法については、以下の記事をご覧ください。
美容室の客単価を上げる方法5選!計算方法から平均相場、成功のポイントまで解説

まとめ

美容室の損益分岐点は、売上高・固定費・変動費の3要素を把握することで正確に算出できます。

まずは自店の費用を固定費と変動費に分類し、損益分岐点売上高を計算してみてください。

現状の売上がその数値に対してどの位置にあるかを確認するだけで、経営改善の優先順位が格段に見えやすくなります。

損益分岐点を引き下げる施策のなかでも、薬剤や材料費といった変動費の見直しは、今日からでも取り組みやすい改善策です。

業務用美容材料を幅広く取り扱う美通販を活用すれば、コストを抑えた安定的な仕入れ体制を整えることができます。

固定費の削減・変動費の最適化・売上向上の3つの視点を組み合わせながら、黒字経営の実現に向けてぜひ一歩を踏み出してみてください。
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